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少年シロップ
ここは、成人向け、オリジナル小説、イラストブログです。 BLやショタ要素が多くに含まれます。18歳未満観覧禁止です。
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告白
あの日からアイルは二人を避けるようになった。

仕事柄まったく、接触しないでいることは不可能だが、極力一緒にいないようにしていた。

そんなアイルの行動を二人はきっと気づいている。

でも、アイルが何も言わないから、優しい二人は何ごとも無いように振舞っているようだった…。


そんなぎくしゃくした日々が続いていた。




「アイル最近おかしくない?」

「確かに、不自然ですね。僕にもなんだか冷たいし…。」

はじめは、自分たちのいたずらなどで、機嫌が悪いのかと思っていた、二人もさすがに心配しはじめていた。

「やっぱり、聞いた方がいいかなぁ…アイルは一人で悩む癖あるしなぁ…。」

「そうですね…兄は意地っ張りだし…ずっと悩んでいるみたいでずし…。」

泣きそうな顔で俯くノエルを彼方はぎゅっと抱きしめて励ました。

「大丈夫、今夜アイルに聞いてみよう。」

ふわふわのノエルの頭を撫でながら、アイルの事を思い出す。

昔は、アイルもノエルの様に素直だった。

彼方を兄の様に慕い何でも相談していた…そんな時は、彼方は、こんな風にアイルの頭を撫でて慰めてやっていた。

(アイル…。)

日が陰り夜が近づく…。

落ち着きを取り戻したノエルと彼方は、アイルの部屋へと向かった。

部屋の扉をノックする。

「アイルいる?俺だけど…ちょっといいかな?」

少しの沈黙のあと、中から声がした。

「どうぞ。」

二人で中に入ると、アイルは少し動揺しているようだった。

「ふ…二人揃ってどうしたんですか?」

動揺を隠すようにアイルが口を開いた。

「あのさ…アイル…俺達に何か隠してないか?」

動きが止まる。

アイルの手は拳を握りしめていた。

「かっ隠し事ってなんです…僕は何も、隠してなんか…」

「アイル…最近おかしいよ…僕達を避けてるでしょ?」

(僕達…。)

その言葉が、アイルの胸に突き刺さる…。

「僕は…別に…。」

口ごもるアイルに彼方が近づいた。

「俺達、アイルが心配なんだよ…昔みたいに、何でも相談してくれよ。」

そっとアイルを抱きしめようと近づいた彼方を、いきなりアイルが、突き飛ばした。

「触らないで!!」

突き飛ばされた彼方は、バランスを崩して床に倒れ込んだ。

それを見たノエルが慌てて、彼方に駆け寄り、助け起こそうとしている。

アイルの手は震えていた。

「アイル…。」

「兄さん!!どうしたってゆうんです!?彼方様にこんなこと…兄さんらしくない!」

ノエルが声を荒げる。

「いいんだ、ノエル…」

彼方は、ノエルを宥める。

寄り添う二人を目の当たりにし、アイルの心が悲鳴をあげる。

「出ていって…二人とも出てってよ!!」

アイルが叫ぶ…。

今まで、アイルがこれ程感情を剥き出しにして取り乱した事はない。

唖然とする二人…。

彼方は静かに立ち上がり、部屋を出ようとした…。

アイルは二人が寄り添って部屋を後にしようとしている姿を後ろから見詰めている。

このまま二人が去ってしまうような気がした。

アイルの瞳から大粒の涙が静かに溢れ出す。


「………。」

ノエルは不意に胸の痛みを感じ、振り返った。


「兄さん…。」

泣き崩れるアイルにノエルがとっさに駆け寄り、抱きとめる。

「うっうっ…ごめ…なさい…」

「兄さん…。」

双子の性なのか、兄の胸の苦しみが伝わって来る。

ノエルの瞳からも大粒の涙が溢れ出て来た。

彼方が近付いてきて、二人を抱きしめる。

「アイル…話してくれるね?」

二人の温もりを感じながら、アイルは小さく頷いた…。




再び沈黙が訪れる…。

アイルが重い口を開いた。

「僕…見ちゃったんです…」

消え入りそうな声で言う。

「ん?見た?何を?」

「あの…ふっ二人が…あっ…愛し合ってるところ…」

アイルは、深刻な顔をして俯く。

それを見た二人は顔を見合わせて笑った。

「あははははっ、アイル、そんなことで、悩んでたのか?」

「兄さん…可愛すぎ…フフッ」

さっきまでの重苦しい雰囲気が一変してしまった。

真剣に悩んでいたことを、二人にあっさりと笑い飛ばされてしまったのだ。

あまりのことに、一瞬面食らってしまったが、直ぐに怒りが込み上げて来る。

「も~二人とも~!!知らないっ!」

アイルは、ぷいっと怒ってベッドへ潜り込んでしまった。

(もぅ、僕が一人で悩んできたことは、何だったんだよ!)

アイルがふて腐れてしまったので、二人は慌てて、ベッドに駆け寄りふとんの中のアイルを宥める。

「ごめん!ごめんてばぁ…そんなに、怒るなよぉ。」

「そうですよ、出てきて下さいよ。兄さん…?」

ふとんの中で、怒りやら何やらに震えるアイルが叫ぶ。

「僕は、ずっと、悩んできたんですよ!彼方様はご主人様でノエルは弟で…二人は愛し合ってて…でも、僕…二人が大好きだから…凄く…凄く辛かったのに!」

アイルの真剣な思いが伝わってくる。

「アイル…本当にごめん…。」

「兄さん…ごめんなさい…僕達、兄さんの気持ちも考えずに…。」

アイルの啜り泣く声が聞こえる…。

「ずっと、黙っていたのが悪かったんだ…こんなこと…隠し通せるわけない…。」

「…。」

次の瞬間アイルは、二人に抱きしめられていた。

ふとん越しだが、二人の温もりを感じる。

彼方&ノエル
「愛してるよ。アイル…」

優しい二人の声が聞こえた…。

(え!?)

「俺、アイルを愛してる。ずっと言えなかった。」

「僕も兄さんを愛してる…でも、純粋で無垢な兄さんを汚してしまう気がして、言えなかったんだ。」

「俺達は、アイルへの思いに気がついたんだ。でも、伝えられない苦しさから、お互いを慰めあうようになって…。」

「でも、僕達、身体だけの関係じゃないんだよ。ちゃんと愛しあってる。僕はアイルも彼方様も大好きなんだ…。」

「俺も、アイルもノエルも愛してる。」

(中が良いとは思っていたけど、そんなとこまで仲良しなんて…。)

それでも、アイルは、二人を憎めなかった。

何故なら、アイルも二人を愛していたから…。

二人の告白を聞き終えた、アイルがふとんから、もぞもぞと顔を出す。

泣きそうな二人の顔を目にしてアイルは二人を抱きしめる。

「じゃあ、僕達みんな両思いなんですね。」

両脇から二人に抱きしめられながら、アイルはベッドに横たわっている。

「もっと、早くにこうしたかった…。」

彼方は、アイルの頬に口づける。

「僕も…ずっと我慢してた、兄さんに触れたくて…。」

反対側のノエルもアイルの頬に口づける。

「なんだか…くすぐったいです…。」

首を竦めて二人の愛を感じる。

「キスしていい?」

「えっ!?」

「俺達両思いなんだから、いいだろ?」

彼方の顔がどんどん近くなってくる、アイルはそっと目を閉じた。

温かくて、柔らかいモノが唇に触れる…。

「あ…っ…。」

初めてのキス…。

大好きな彼方の舌がアイルの唇を優しくなぞる…。

アイルは、どこで息をしていいのかわからなくて、頭がくらくらして、はふはふしながら口を開いた。

息継ぎをしようとしているのに、彼方の舌がぬるりとアイルの中に入ってきて、舌を絡める。

その時、耳元で声がした。

「兄さん…鼻で息を吸うんだよ。そう、ゆっくり…。」

ノエルの声に導かれるように、ゆっくりと息を吸う。

「上手だよ…これから、もっと気持ち良くしてあげるから…」

その言葉を聞いたアイルの胸は激しく高鳴った。



後ろから、ノエルの手が伸びてきて、アイルの胸元をまさぐる。

「んっんっ…」

ノエルはアイルの着ている洋服を器用に剥ぎ取っていく。

「やっ…んんっ…」

恥ずかしくなって、抵抗するも、彼方に両手を押さえられてしまい、あっさり全裸に剥かれてしまった。

彼方はアイルの唇に夢中だった。

アイルもキスが心地好くなってきていた。

二人で夢中で舌を絡めていると、背中に温かくて、すべすべの肌を感じる。

(ノエルだ…。)

ノエルもアイルと同じ様に一糸纏わぬ姿でアイルに抱き着く。

「彼方様…そろそろ交代してくださいよ。」

そういって、ノエルはアイルの唇を奪った。

「あんっ…の…える…」

(僕…弟と…キスしてる…。)

ノエルのキスは甘く、それでいて激しかった。

弟のキスで感じてしまう、意識すればするほど、深みにはまっていった。

「可愛い…兄さん…。」

(普段兄さんなんて呼ばない癖に…。)

アイルの身体が熱く、熱くなってゆく…。

するりとした肌がしっとりと汗ばんでいった。

触れ合う場所すべてが気持ちいい…。

「あっん…はふっ…あん…」

口づけを交わしながら、腰を引き寄せられる。

ゴリッ

「ああんっ…!」

いつの間にか、すっかり立ち上がった二人のおちんちんがぶつかり合う。

「あっ…あん…ノエル…」

ノエルはぶつかり合う、おちんちんを合わせて握り、扱きはじめた。

「ひやっあっ…ああん…」

ぬちゃぬちゃぬちゃ

おちんちんの先から溢れ出る汁がいやらしい音をたてる。

「いあっ…すごっ…あん…あんっ…」

あの日以来一人でおちんちんをいじってしまっていたアイルだったが、人の手で触れられる刺激は強烈だった。

「兄さん…きもちいい?」

「ああっ…きも…ちいい…うあっ…いいよぅ…」

瞳を潤ませながら、首を振る。

「二人とも、エロすぎ…」

服を脱ぎながら、その様子を見ていた彼方が堪らず手を伸ばす。

「あっひゃんっ…んんっ…」

いきなり、お尻を捕まれて、揉み解される。

コロンとひっくり返されて、アイルはノエルの上に覆いかぶさる様な態勢にされる。

「兄さん…キスして…もっと…。」

コクリと頷くと、怖ず怖ずと唇をあわせる。

ちゅっちゅくちゅくっ

アイルは必死にキスをした。

ノエルにおちんちんを扱かれ、彼方にお尻を揉まれる…。

「アイルのおしり凄く可愛い…食べちゃいたい。」

アイルのお尻に舌を這わせると、びくりと震える。

彼方は、構わず愛撫を続けた。

お尻を、舐めたり、甘噛みしたりしながら、漸くアイルのアナルへとたどり着いた。

彼方は、ぺろりと舐めあげる。

「あうん…はっはぁっ…ああ…そん…な…」

知ってはいたが、実際にされると、恥ずかしい…。

ぬちぬちと舌が、硬い蕾を割って中へと侵入してくる。

「いやぁぁぁぁっ…あぁぁん…」

背筋がぞわぞわして、なんとも言えない感覚がアナルを責め立てる。

おちんちんを扱かれ、アナルを弄られ、アイルはもう、限界だった。

「うぅん…はぁはぁはぁ…へん…なんか…変ですぅ…あっ…あつい…いやぁ…ぁん…でちゃ…ぅ…ああぁん…」

ぴるぴゅるぴゅる…

耐え切れなくなった、アイルは、小さく震えて射精してしまった。

はぁはぁはぁ…

「あ~あ、いっちゃった…。」

「早いよ、アイル。これからなのに…」

二人がニヤリと笑う中、放心状態のアイルがぐんにゃりとノエルに身体を預けている。

「今度は俺達をいかせてよ。」

彼方がアイルのお尻を拡げるとアナルに指を差し入れた。

「うぐっ…うぁぁ…」

アイルがうめき声をあげる。

「大丈夫…大丈夫だよ、兄さん…すぐに、良くなる。」

ノエルは優しくアイルを抱きしめ、頭を撫でてやる。

彼方の指は一本、二本と数を増してゆく…。

「あっあぁ…もっむりぃ…ゆびっ…いれちゃ…やぁ…はあん…。」

アイルは、次第に甘い声を出しはじめた…。

どうやら良い所に当たっているらしい。

激しい彼方の責めも、ノエルが優しくフォローしてくれる。

飴と鞭の洪水の中アイルは自分のおちんちんが熱く硬くなってゆくのを感じていた。

「アイル…俺限界…すげぇ、入れたい。」

アイルの返事を待たずに、彼方はいきり立ったおちんちんをアナルへとぶち込んだ。

「きゃぁぁぁぁぁ…さけちゃうぅぅぅぅ…!」

狭い、狭いアイルの中をぐいぐい進んでゆく…。

「あっあっ…ううっ…あぐっ…」

「兄さん…力を抜いて…。」

ノエルがアイルのツンと尖った乳首をつまみ上げる。

「ひゃぁぁぁっ!」

「ちょっ…ノエル、逆効果…すげっ絞まる…。」

ノエルは、慌てて、手をはなした。

「彼方様…すみません。」

「大丈夫、ちょっときもちかったし。」

ぐりぐりとおちんちんを押し込みながら、気持ち良さそうに目を細める。

「ひいっ…あっあっあっ…んんっ…」

目の前で、真面目な兄が乱れている…。

堪らなくなったノエルは、アイルの硬くなったおちんちんを自分のアナルに宛がった。

「ノエル!?」

「兄さんの処女は彼方様が奪っちゃったから、童貞は僕に頂戴。」

わけがわからないうちに、アイルのおちんちんはノエルに飲み込まれていた。

「うあぁぁぁぁぁぁあん!」

強烈な快感が襲う。

お尻は後ろから彼方に犯され、おちんちんは正常位でノエルの中に突っ込んでいる。

「あっあん…にっにいさん…いいよぅ…はぁはぁ…にいさんの…おちんちん…すごいぃ…。」

「すごっ…なんか二人を犯してるみたい…やばい…。」

「あんっはあん…はぁはぁはぁ…ああぁん…」

アイルの綺麗な顔が涙と涎で濡れ、歪む。

パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンッ

肉を打つ音が二つ重なり合っている…。

「アイル、どっちが気持ちいい?ちんこ?アナル?」

「あっんっ…僕の方が…気持ちいいでしょ?」

ノエルが腰を擦り付ける。

「俺の方がいいよな?」

負けじと彼方が激しく突き上げる。

おちんちんはノエルの柔らかい肉壁に包まれ、扱きあげられ、アナルは逞しい彼方のおちんちんが暴れ回る…。

「ああぁん…わか…んなぁぁ…もぉ…どっちも…どっちもいいよぉぉぉぉっ!」

二人は満足そうに微笑むと、アイルを絶頂へと導きはじめた。

「うっ…でる…。」

「ああっん…あんっ…いっちゃ…兄さん…僕の中に…ちょうだいっ…あんあんあぁぁぁぁぁ…」

「でるぅ…おしりも…あん…おち…ちんも…ぐちゃぐちゃあぁぁぁぁぁ…いくぅぅぅぅぅぅぅぅ!」

どぴゅどぴゅどぴゅっ
びゅるびゅるびゅるっ


二人に挟まれ、沢山の愛を注ぎ込まれる…



はぁはぁはぁはぁ…

三人ベトベトのヘトヘトで川の字になって転がっている。

「アイル、もう一人で悩んだりするなよ?俺達三人で一つなんだから…。」

「そうですよ、これからも、ずっと一緒に…。」

「はいっ、二人とも大好き。」

アイルは、二人を抱きしめる。

笑顔の二人が耳元で囁く

俺も…
僕も…

「アイル…大好きだよ。」




[2012/05/26 11:54] | 小説・彼方・アイル・ノエル | トラックバック(0) | コメント(0) |
小さな一歩 ~初めてのキス~
コンコン…

小鳥の部屋のドアが鳴った。

「入るぞ~。」

「はい。」

のっそりと顔を出した要が部屋に入ってきた。

「こ~とりっ、会いたかったぞ~。」

要の口角はあがり、目じりは、だらりと垂れている。

要が喜んでいるときに見せる顔だ。

要は毎日毎日、こっそり小鳥の部屋にやってくる。

そして、小鳥を抱きしめて、取り留めもない話をする。

今日はどんな仕事をしたのか?

その時の気分や、心情を聞いたりする。

小鳥はそれを不思議に思っていた。

自分のメイドのチェックを毎日行っているのだろうか?

そんな風にさえ思っていた。

「どうした?何か考え事か?」

ぼーっとしている小鳥を見て、心配そうに問いかける。

「いえ…なんでもないです。」

その言葉を聞いた、要は小鳥をきつく抱きしめ小鳥の小さな唇にキスをした。

「んっ…。」

ほんの少し漏れた声とも息ともつかない音がする。

優しく、慈しむようなキス。

今まで、なんども小鳥にキスをした…。

この気持ちが少しでも小鳥に届く様に…。

だが、その想いはまだ小鳥に届かない。

(要様はキスがお好きなんだなぁ…。)

灯や悠里とのキスやそれ以上の行為を見続けてきた小鳥にとっては、そのくらいの感想しかなかった。

「…小鳥…。」

キョトンとした顔で、要の顔を見つめている小鳥を見ると胸が痛む。

(こんなに…こんなに……。)

要は胸の奥から沸き上がる衝動を抑える。

このまま勢いで、小鳥を犯してしまうのは雑作もないことだった。

きっと、小鳥は拒まないだろう。

それでも、要は決してそうはしなかった。

命令でなく、自分を受け入れて欲しかったからだ。

「小鳥…お前は俺のこと好きか?」

「好き…?」

「そうだよ、俺に触られるのは嫌か?キスされると、どんな気分になる?」

たくさんの疑問が投げかけられる。

小鳥はいつもこの疑問に戸惑ってしまう。

そして、いつものように最後は俯き、沈黙が流れる。

「すまない…。」

そう言った要の顔は、いつも、とても悲しそうだった。

そして、要は部屋を後しようと起ちあがった。

いつもの、いつも通りのやり取り…。

だが、この日は少し違った。

「まっ…待ってください。」

小鳥が、要を引きとめたのだ。

「小鳥?」

呼びとめた、小鳥自身も驚いていた。

(どうして?どうして僕は…要様を呼びとめたのだろう…?)

「どうした?」

不思議そうに小鳥の方を見る。

「あっ…あの…僕…わからないんです…僕も…どうしてだか…でも…」

そのあとの言葉が出てこない…。

「一緒にいたかった?」

「えっ…?」

「もっと一緒にいたかったんだろ?俺がいなくなるのが嫌だったんだろ?」

小鳥は、混乱していた…。

いつもなら、あのまま要様を見送って仕事に戻るのに…。

(どうして?)

理解できない行動に鼓動が速くなる。

要は小鳥のもとに駆け寄ると、そっと小鳥を抱きしめる。

「大丈夫だよ、怖がることなんてない、俺は嬉しいよ、よくわからないその行動が…凄く嬉しい…。」

「嬉しい?」

「ああ…。」

抱きしめられた腕がなんだか、暖かく感じる。

不思議な感覚だった。

早くなっていた鼓動が落ち着き始める。

そして、今度はさっきとは違う鼓動の高鳴りを感じた。

それは、小鳥にとって初めての感覚だった。

(これは…?)

「要様…僕…心臓が苦しい…。」

「そうか…じゃあ、こうするとどうなる?」

要は小鳥に、もう一度キスをした。

ドクン…

「んっ…もっと…苦しい…。」

要は抑えきれない感情が湧きあがってきて、小鳥に夢中でキスをした。

小さく閉じた唇を割って、ぬるりと舌を侵入させる。

これまた、小さく震える小鳥の舌を吸い上げ、絡める。

「うっ…ふっ…やっぁ…やっ…やだっ…!」

小鳥が声を荒げて抵抗した。

「小鳥…。」

「嫌です…なんだか…僕っ…おかしい…です…ドキドキとまんないし…苦しい…のに…要様が…いっぱい…入ってきて…」

初めてだった…

初めて、小鳥が要を拒んだのだ。

言葉は、たどたどしかったが、自分の意思をはっきりと伝えている。

「ごめん…ほんとごめん…俺我慢できなくて…小鳥、初めて嫌がったな。」

小鳥はその言葉に、はっとした。

「もっ…申し訳ありません。」

「いいんだ、嫌なら、嫌っていってくれよ…お前の全部が知りたいんだ…俺…お前が大好きだから…。」

ドクン…

(まただ…)

小鳥の胸がまた高鳴る。

「要様…僕…また…苦しい…僕、病気なの?」

「くくっ…ああ…病気だな…恋の病だ。」

嬉しい気持ちを押し殺して、優しく説く。

「恋?僕…要様が…好き…?…。」

「疑問形じゃダメだからな。」

腕に抱く小鳥の額を人差し指で、優しく突く。

小鳥は生まれたばかりの気持ちに戸惑いながらもその気持ちを受け入れた。

「僕…要様が…好きです。」

要が小鳥を抱きしめ、小鳥も要を抱きしめる。

自然とお互いの唇が近づいて、重なり合う。

初めての…キス…。

「んっ…あっ…ふっ…。」

要の手が小鳥の身体を厭らしく弄る。

「うっ…あっ…やっ…やぁっ…ダメです。」

「ええっ!なんでだよ~やっと小鳥を抱けると思ったのに!」

「まっまだ…僕…、とっとにかくまだ、ダメなんです~。」

そう言って、小鳥は小走りで逃げていってしまった。

「マジで…?」

ぽつんと残された要はとたんに笑いが込み上げてきた。

爆笑しながら、要は思った。


(これからだよな、小鳥…、次こそは…ぜってーやってみせる!)


小さな小さなその一歩は、大きな大きな第一歩だった…。



[2012/05/25 11:06] | 要×小鳥 | トラックバック(0) | コメント(1) |
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Author:Lily
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最近同人活動中♪
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