ゴーン、ゴーン、ゴーン…
大晦日の夜、除夜の鐘が遠くに聞こえる。
あと、15分もすれば新しい年がやってくる。
樹里は、大好きな楓の部屋で年を越そうとしていた。
「旦那様、そのようなところに立っていてはお風邪を召しますよ。」
窓辺に佇み暗い外を眺めている楓に樹里が優しく言葉をかけた。
「樹里…そうだな…。」
頷いて、開けていたカーテンを閉めると樹里の待つ方へと歩いて行った。
「どうなさったのですか?外に何か?」
「いや、鐘の音が聴こえたのでな、もう、今年も終わるのだな…。」
「そうですねぇ、今年も旦那様と共に過ごせて私は幸せでした。」
満足そうにほほ笑む樹里が愛おしくて、頭を撫でる。
「樹里は、そんなことが嬉しいのか?」
「はい、来年も再来年も、ずっと…ずっと旦那様と一緒に年を越したいです。」
「俺もだ…。」
樹里の唇にそっと楓の唇が重なる。
「あっ!」
樹里が突然声をあげた。
「どうした?」
その問いに樹里は小さな指で窓を指差す。
「雪…。」
カーテンの隙間から、ちらちらと降り始めた真っ白な雪が見え隠れしていた。
「旦那様、雪ですよ!」
楓の腕の中からするりと抜け出すと、大きな窓の方へと走ってゆく。
「どおりで寒いわけだ。」
ぽつりと呟くと、樹里の後を追う。
大きな窓を開けると、外はバルコニーになっている。
樹里は、何の迷いもなく外へと飛び出した。
「わぁ~、旦那様!雪ですよ~凄い綺麗です~。」
子供らしい笑顔ではしゃぐ樹里。
それを後ろから見守る楓。
「凄いです~わぁ~い、はっ…ハクシュンッ。」
はしゃいでいた樹里がくしゃみをする。
「樹里!寒いんじゃないのか?大丈夫か?」
口元に当てられた小さな手が悴んで赤くなっていた。
慌てて、樹里を抱き寄せて温める。
「こんな薄着で、外に出てはお前が風邪を引いてしまうぞ。」
「申し訳ありません、私…。」
腕の中でしゅんとする子犬の様な樹里。
冷たくなった頬を手で温めながら楓が言った。
「まったく…さぁ、中に入って温まろう。」
うっすらと積もった雪の上を大きな足跡と、小さな足跡が並んで歩いてゆく。
暖かい室内に戻ると、樹里を抱き上げ暖炉の前に敷いてあるラグの上へと運ぶ。
「旦那様、私、もう大丈夫ですよ。」
赤くなった鼻の頭を楓がちょんとつつく。
「駄目だ、ちゃんと暖を取らないとお前にもしものことがあったら俺は生きていけないからな。」
真面目な顔で大げさなことを言うので樹里は可笑しくなって笑ってしまった。
「ふふふっ、旦那様、大げさすぎますよ、私は旦那様を置いて行ったりしません!むしろ旦那様が私を置いていってしまうんじゃないですか?」
「なっ!言うじゃないか、俺だってお前を置いてなんかいかないさ。」
少しの間お互いの顔を睨みあっていたが同時に吹きだす。
「ぷっ、あははははっ。」
二人の笑い声が響く。
その時、屋敷の大時計が12時の時を告げる。
ボーンボーンボーン…
「あけましておめでとうございます。」
「あけましておめでとう。」
暖炉の柔らかな光に照らされながら新年を迎える。
「樹里、今年も頼むぞ。」
「はい、喜んでお仕えいたします。」
楓の手が樹里の頬を撫でる。
「暖かくなってきたみたいだな。」
楓の暖かい唇が頬に触れる。
繰り返される口づけは、だんだんと首筋から胸元へと 下がっていった。
「だっ…旦那様?っ…。」
樹里の上着のボタンに手がかかり、一つずつ丁寧に外されていく。
「あっ…旦那様っ…ああっ…。」
ちゅっちゅっちゅっ…
繰り返される口づけ…。
ゆっくりと時間をかけて脱がされていく。
「旦那様ぁ…あんっ…くすくぐったいです~そんな…あっ…舐めちゃ…んっ…。」
全裸に剥かれた樹里の身体を楓が入念に愛撫する。
優しく肌に触れ、キスを落とし、ぷっくりと膨らむ乳首を口に含み舌で嬲り上げる…。
「樹里…綺麗だ…さぁ、こっちも可愛がってやるからな。」
樹里をコロンとうつ伏せに寝かすと臀を高く上げさせる。
その体制だと楓に樹里の恥ずかしい部分が丸見えになる。
「やぁっ…旦那様ぁ~恥ずかしいです、そんなに…見ないで下さい…。」
「駄目だ、俺にお前のすべてを見せてくれないか?」
恥じらう樹里を宥めて、白く張りのある臀を掴み左右に広げると、奥に縮こまった蕾が露わになる。
「ああ…見ないで…下さい…あんっ…。」
「もう、何度も見ているんだ、恥ずかしがることはない。」
「なっ…何度もって…それでも、私は恥ずかしいんです~。」
ラグに顔を埋めて顔を横に振る。
樹里の恥じらう姿は楓をますます興奮させる。
広げられた臀の間に顔を埋めてアナルに舌を這わす。
くちゅっ…れろれろれろ…
舌を使って舐め続ける、舌先で突いたり回りを解してやると少し緊張が解けてくる。
「あっ…あんんっ…はぁ…はぁんっ…。」
気持ちが良いのか恥ずかしがりながらも、甘い声を出す。
解れてきたアナルに舌を突き立て中に侵入すると樹里の身体が跳ねる。
「あぁぁっ…んっはぁっああぁぁっ…。」
しつこい位に、舌で樹里の中を味わう。
くちゅっ…ちゅぷっちゅぷっ…
「あああっ…もう、んんっ…おちんちんがぁ…辛いですぅ…はぁぁ…。」
樹里のおちんちんに手を伸ばすと、パンパンに勃起していた。
「卑猥だな…こっちも味わいたくなった。」
そう言うと、今度は楓が横になり顔の上を跨ぐように樹里が四つん這いになる。
楓の目の前に樹里の発起した可愛いおちんちんが差し出される。
ちゅっちゅっちゅぶっじゅるっじゅるるるっ…
樹里のおちんちんを口に含み吸い上げる。
「ああああっ…やっ…んんんっはぁぁぁんっ…。」
ガクガクと腰を震わせて楓のフェラチオに耐える。
楓は樹里のおちんちんを丁寧に舐めながら、アナルに手を伸ばし指を侵入させた。
くぷっくちくちくちっ…
中指がグリッと奥まで突き刺さり、出入りし始める。
「んくっ…ああっ…あんぁっ…おっしりぃ…あぁっ…やぁ、両方…ぁっ…されたら…でちゃっ…んんっ出ちゃうぅ…。」
樹里のおちんちんが、射精しようとぷるぷると震える。
でるっ…と思ったその時、楓の動きが止まった。
「樹里…一緒にいこう。」
「は…い…。」
楓は起き上がると胡坐をかいた状態で座る。
その上に向かい合うように樹里が跨った。
樹里をしっかりと抱きとめ、勃起した楓のおちんちんを侵入させる。
ずぷっずぷぷぷぷっ…
「うぁっぁぁぁっ…んんっ…。」
樹里は楓のおちんちんをずっぽりと咥え込み、細い脚を腰にまわし、しがみつく。
「樹里…大丈夫か?動くぞ。」
楓にしがみ付く樹里の手に力が入る。
それが答えだった。
下から突き上げられ、小さな身体がゆさゆさと揺さぶられる。
「あんっあんっあんっ…いっあっ…良いです…あっ旦那…さまぁ…っいいっ…いいっ…ああぁぁっ…。」
ぐちょっぐちょっ…ぐぽぐぽぐぽっ…
汁気を帯びた音が聞こえる。
「樹里…くっぁっ…っ…俺をこんなに高ぶらせるのは…樹里…お前だけだっ…。」
喘ぎ続ける唇を激しいキスで塞ぐと、さらに激しく突き上げる。
それに合わせて樹里も腰を振っているようだった。
「ああっちゅっ…あんっ…いくっ…ふぁん…いっちゃうっ…いくいくっ…あくっ…いっちゃうますぅぅぅぅぅぅぅぅっ。」
「じゅりっ…。」
お互いに強く抱きしめあう手にいっそう力がこもり、二人は、同時に射精した。
びゅくっびゅくっびゅくっ…
抱き合ったまま、倒れ込む。
「はぁはぁはぁはぁ…。」
「俺は…今年もお前に夢中だな。」
樹里は嬉しくて、楓の頬にキスをした。
ゆらゆらと揺れる暖炉の明かりと暖かさが二人の幸福感を後押しする。
幸せいっぱいの年明けだった。
終
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