「悠里~、おーい、悠里~。」
珍しく要が悠里を呼んでいる。
「はーい、はいはいはーい♪」
喜び勇んで悠里がやってきた。
「ご主人様、僕に何の用ですか?」
とびっきりの笑顔で笑いかける。
「あ…ああ…あのな…。」
その様子を見た要は、なんだか言いにくそうに話し始めた。
「俺、今日からちょっと出張で出るから。」
「ええええええええええっ!」
悠里の顔色が一変する。
「どうしてですかぁ~酷いです~今日からお休みだったんじゃないんですか?いつ帰ってくるんですか?なんでですかぁ~。」
終わりの見えない質問攻めがはじまった。
「いや~、急に先方が会えるって言うからさぁ、仕事だし、しょうがないだろ。それに二泊だから、すぐ帰ってくるって。」
「いやですぅ~、一日でも嫌なのに、二日も会えないなんて無理です。僕死んじゃう。」
わんわんと泣きながら要に抱きつく。
要が出張の度にこんなことを繰り返している。
「よしよし、良い子で待ってたら、ご褒美やるからさ。悠里は良い子だから待っていられるよな?」
子供をあやすように、抱きかかえて、背中をさすってやる。
「うっ…ひっく…はい…、僕、良い子にしてます。だから、帰ってきたらいっぱいご褒美くださいね。」
大粒の涙を小さな手で擦りながら、悠里は精一杯笑って見せた。
そんな、悠里が可愛らしくて、要は無意識のうちに口づけていた。
「んっ…ちゅっ…。」
別れを惜しむような長い口づけが終わると、要が口を開く。
「そうだ、悠里が淋しくないようにお守りをやるよ。」
そう言って、要はポケットから朱色のお守り袋をとりだした。
「わぁ~可愛いですね。僕、要様が帰ってくるまでこれを要様だと思って大切にします。」
手渡されたお守りをしっかりと胸に抱く。
「おおっ、じゃあ、行ってくるな。」
悠里の頭をぽんぽんと撫でると要は出張にでかけた。
…
「はぁ~。」
悠里の部屋からため息が聞こえてくる。
良い子で待ってる…そう言ったものの、悠里は限界だった。
だった一日しかたっていないのに、要のいない生活とはなんと淋しくて、退屈で、つまらないものなのだろう。
(あと一日…我慢できるかなぁ。)
要から貰ったお守りを抱きしめる。
あのお守りは、貰った瞬間から、なくさないように灯に紐を通してもらい、首から下げると一時たりとも手放さなかった。
(要様…んっ?)
抱きしめていたお守り袋の中に何かが入っている事に気がつく。
袋の上から手で触ってみる。
こりこりとした、触感で硬いものだとわかった。
形は、ころころと丸いようだ。
(何だろう?そんなに大きなものでもないし…。)
気になりだすとやはり中を見ずにはいられない。
(見ちゃダメって言われてないし、いいよね…。)
お守りの紐を緩めて、中を覗き込む。
袋の底の方に小さく光るものがある。
(なんだろう?)
袋を逆さにして、中身を手のひらに出した。
手のひらにころっと転がったのは、小さい丸い粒だった。
(あめ?にしてはちっちゃいし…お薬かなぁ?)
手にとって、匂いを嗅いでみるとほのかに、甘い香りがした。
(お菓子?食べれるのかなぁ。)
悠里は好奇心に負けて、それを口に入れた。
口にいれたが、特に味はしない。
それがなんなのか、よくわからないまま、口の中でころころと転がしていると、じんわりと不思議な味がしはじめた。
(なんだろう…この味…?食べたことないなぁ…。)
飴を舐めるように舌で味わっていると、なんだか眠くなってきた。
自室のベットに横になると、また、謎の球体を舌で味わう。
(不思議なかんじ…身体が…ほわほわするような…なんだか…暖かくなってきた…。)
ふかふかの布団に顔を埋めて、すりすりと顔を擦りつける。
眠気が一気にやってくる…。
そして、目を閉じた時だった。
「あっんっ…。」
驚くほど甘ったるい声が出た。
「なっ何?」
驚いて身体を調べるように見回すと、何故か股間の辺りがふっくらと膨らみをもっている。
「えっ?」
恐る恐る手を伸ばして触ってみる。
「あぁぁぁぁぁぁぁっーーーっ。」
驚いたことに、悠里はあっけなくイってしまったのだ。
「はぁはぁはぁ…どうして?なんで?」
達したことによって、身体がどんどん変化してゆく。
身体が熱いくらい火照り、厭らしい部分がむずむずと疼きだした。
着衣のまま射精してしまったので、じんわりとズボンにしみが出来ている。
きっと下着はべとべとに汚れているだろう。
悠里は、恐る恐る服を脱ぎ始めた。
汚れたズボンを脱ぎ、下着に手をかける。
そっと中を見てみるとやはり精液でどろどろになっていた。
そして驚いたことに、悠里のおちんちんはまだ、熱く硬さを失ってはいなかった。
「うそでしょ…。」
がちがちに勃起したおちんちんが苦しい。
堪らなくなった悠里は、おちんちんを扱き始めた。
「あっぁっぁぁぁあああっーーきもちいぃぃっ…きもちいいよぉぉっ…とまんないっーあーっ…。」
ただ扱いているだけなのに、いつもの自慰なんかと比べ物にならないくらいの快感が襲ってくる。
「ああっ…いいっ…いっ…っるっ…でるっでるっでるっぅぅぅっ…またでちゃうっっ、あーーーっ…。」
夢中でおちんちんを扱くとあっという間に二度目の射精をした。
扱くたびに、何度も噴き上がる精子…。
上半身の服に精液が飛び散り、白いシミが点々としている。
はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ…
悠里は、激しい刺激に意識がもうろうとしていた。
それでも、身体の疼きはとまらない。
いったばかりだと言うのに、悠里の手はまた、おちんちんを扱きはじめる。
そして、スピードがどんどん増していく。
「ひっぁっ…ああっ…ひぃぃっーーもっやらぁー…やなのにぃ…とめらんないぃっ…。」
しこしこしこしこ くちゅくちゅくちゅくちゅっ
精液と先走りでぬるぬるになったおちんちんを扱き続ける。
「あひぃぃぃーーっ…ぁぁぁぁっ…ひぎぃぃぃっ…いくぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーっ…。」
びちゅぅぅぅっ…
三度目の射精だった。
勢いは、衰えることなく大量の精液が今度は顔まで届いた。
「はぁはぁはぁ…精液…ぁっ…濃いぃ…。」
口元に飛んだ精液をぺろりと舌で舐める。
身体はますます、快感を求める。
扱いているだけでは、満足できない。
悠里は枕元から要のおちんちんを模った特注のバイブを取り出すと、身体に散った精液をバイブに塗りたくり、一気に挿入した。
「あ゛あっあぁぁぁぁぁーーっ…。」
挿入と同時に四度目の精液がおちんちんから飛び出す。
ずぷずぷずぷずぷずぷっ
激しく出し入れを繰り返し、バイブのスイッチを入れる。
ヴィィィィィィっ
機械の音と汁気を帯びたアナルの卑猥な音が混ざり合う。
「ああっひっぁっ…いいっ…きもちいいっ…あへっぁへぇぇっ…かなめしゃまっ…ゆうりっ、ああっ…おまんこ…きもちいいのぉぉぉっ…。」
バイブに激しく犯されながら、いきり立ったおちんちんを扱き続け要の名前を叫ぶ。
悠里の口はだらしなく開けられ、涎を垂れ流す。
瞳は光を失ったうように、暗く宙をさまよっていた。
「あぁ゛っ…ひぃっ…はへっ…いくっ…またぁ…いっちゃぅぅぅーっ精液どぴゅってしちゃぅぅぅーイクイクイクイクイクイクっ…いぁぁぁぁぁぁっ。」
軽く白目を剥き、身体を痙攣させながら、五度目の精液を放った。
(もぅ…限界…無理…。)
悠里はくたくたにくたびれ、体力の限界を感じていた。
意識的にはもうもこのまま眠ってしまいたかった。
だが、身体は何かに操られているように厭らしい行為を続ける。
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅっ
「いゃっいやっいゃぁぁぁぁぁぁっ、くるっちゃぅぅぅぅぅぅーーーー。」
…
次の日要が屋敷に戻ってきた。
いつもなら、真っ先に悠里が走ってやってくるのに、姿を見せない。
「おっ、あれ見つかっちゃったかな?」
要は悠里がどこにいるのかすぐに分かった。
軽い足取りで、悠里の部屋へと向かう。
「悠里~ただいまぁ~。」
そっと部屋のドアを開けると、雄臭い精液の臭いが鼻を突く。
そして奥のベットの上に悠里の姿があった。
その顔には生気がなく、体中が精液にまみれていた。
アナルにはまだあのバイブが突き刺さっていたが、もう機械的な音を立ててはいなかった。
履きだす精液もなく時折ビクッと身体を震わせる悠里…。
ドライオーガズムを味わっているに違いなかった。
「うわぁ、凄いことになってんなぁ。悠里のことだから絶対使うと思ってたけどここまで効くとは思ってなかった。」
そう、あのお守りに仕込まれていたのは、要特製の媚薬だった。
「こりゃあ、ご褒美どころじゃないな…。」
そして要は悠里の待つベットへと向かったのだった。
終
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